はじめまして。
エルロン日本語教師アイディア塾の塾長、竹丸勇二と申します。
学校の先生方の多くがそうであるように、「親切に、丁寧に教えることが教師の務め」と、私も長年信じてきました。
実際に、航空自衛隊で教官をしていた頃も、そして日本語教師になってからも、その考えを大切にしていました。
ところが、日本語の授業でどれだけ丁寧に教えても、学習者の日本語力が思うように伸びない…。
「どうしてだろう?」と、ある時ふと疑問を感じたのです。
もしかすると、「教えている」つもりでも、それが本当に身についているわけではないのでは…?
そんな違和感が、私の《教えない日本語授業》を始めるきっかけになりました。
この《教えない日本語授業》の大きな魅力は、
日本語の「聞く・話す・読む・書く」という4つの技能を、短期間で“実際に使えるレベル”にまで引き上げられるところにあります。
「特別な方法なのでは…?」と思われるかもしれませんが、そうではありません!
これは、普段の日本語授業の中で実践できる内容です。
ここで、私自身の体験をご紹介させてください。
ある企業からのご依頼で、入国前のゼロ初級レベルの学習者8名に、次のようなスケジュールで《教えない日本語授業》を行いました。
1回90分 × 週4回
期間:4か月
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総授業時間:約90時間
その結果――
4か月後、8名全員が日本語で「自分の将来」や「自国について」のプレゼンテーションを行い、日本人社員の質問にも、段落を使ってしっかりと説明できるまでに成長していたのです。
さらに、日本語能力試験の結果は、授業前は全員が“ゼロ”の状態だったにも関わらず、4か月後には7名がN3、1名がN2に合格するという成果を出しました。
この経験を通して、私はあらためて《教えない日本語授業》の効果と意義の大きさを実感しています。
「教えること」を手放すことで、学習者が自分自身で「学ぶ力」を育てていける。
そんな授業を、これからもたくさんの先生方と共有していきたいと思っています。
文化庁指定の420時間日本語教師養成講座の研修内容には、
授業内での「ファシリテーション」のテクニックは含まれていません。
このファシリテーションには、
授業中に「しなければならないこと」と、決して「してはならないこと」がいくつかあります。
それを、本研修で体験していただいています。
研修が終わっても、「教えない日本語授業」の練習がもっとしたい!
教えない日本語研修の修了生がオンラインで集まって、授業の練習会を行っています。修了生であれば、どなたでも参加・練習可能です。
本研修の復習や、実際の授業をするための練習など、日本語教師同士が楽しく授業磨きをしています。
エルロンが学習者向けに実施している授業は、コミュニカティブ・アプローチによるプロジェクトワークを参考に、「アウトプット中心」「協働学習」「(学習者が)他者に説明する」という3つの要素を組み込んだアプローチを使って授業を実施しています。
当研修(基礎編)で日本語教師向けに提供する初級学習者向けの授業(日本語教育)テクニックは、教師はファシリテーションを用い「学習者中心」とする中で、授業の「ねらい」とする内容に、学習者たちを活動させながら限りなく近づけていくという方法でもあります。
※中上級の授業は、主体は「教師主体」から「学習者主体」へと移行します。
教師は直接「指導項目」を説明して理解させるのではなく、ファシリテーションのテクニックを用い、学習者同士が協働し、気づきの体験を経て理解を深めていくための、様々な配慮をおこなうため「教えない(=教えていない)日本語授業」としています。
★「学習者中心」とは
教育活動の到達点である正解を教師が持ちつつも,その正解を得るためのプロセスとして学習者が中心的に活動することにより, 正解への効率性や定着度を高めるという発想によるものである。効率的・効果的に正解を学習者に体得させ,学習者自身のより高い言語能力習得の向上を目的としている。
★「学習者主体」とは
一つの正解をめざさない教育活動を行うことにより, 教育そのものの質的転換を提案するもの。
※引用:細川 英雄(言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア)特集「言語文化教育のポリティクス」 【論文】 学習者主体からことばの市民へ ポリティクスとしての言語文化教育の歴史と革新
14期生スケジュール 木曜日/夜間コース |
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2025/7/17(木) 19:30-22:30 |
ファシリテーションとは 教えない文法授業 (場面提示から発話につなげる) |
2025/7/24(木) 19:30-22:30 |
教えない文法授業 (文法・文型練習) |
2025/7/31(木) 19:30-22:30 |
教えない読解授業 |
2025/8/7(木) 19:30-22:30 |
教えない聴解授業 |
2025/8/21(木) 19:30-22:30 |
教えない文字・発音授業 |
2025/9/4(木) 19:30-22:30 |
教えない日本語授業 練習会1回目 |
2025/9/11(木) 19:30-22:30 |
教えない日本語授業 練習会2回目 |
2025/9/18(木) 19:30-22:00 |
教えない「みんなの日本語」授業
前半 |
2025/9/25(木) 19:30-22:00 |
教えない「みんなの日本語」授業
後半 |
見出し | ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。 |
14期生スケジュール 日曜日/日中コース |
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2025/7/20(日) 9:00-12:00 |
ファシリテーションとは 教えない文法授業 (場面提示から発話につなげる) |
2025/7/27(日) 9:00-12:00 |
教えない文法授業 (文法・文型練習) |
2025/8/3(日) 9:00-12:00 |
教えない読解授業 |
2025/8/10(日) 9:00-12:00 |
教えない聴解授業 |
2025/8/24(日) 9:00-12:00 |
教えない文字・発音授業 |
2025/9/7(日) 9:00-12:00 |
教えない日本語授業 練習会1回目 |
2025/9/14(日) 9:00-12:00 |
教えない日本語授業 練習会2回目 |
2025/9/21(日) 9:00-11:30 |
教えない「みんなの日本語」授業
前半 |
2025/9/28(日) 9:00-11:30 |
教えない「みんなの日本語」授業
後半 |
見出し | ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。 |
航空自衛隊に入隊後、定年退官を迎えるまで勤める。教育専門員として、約3000名の教育を担当、部隊心理カウンセラーやアドバイザーを務めた。東日本大震災発生時には被災地で救護活動にあたった。
退官後、行政書士資格と日本語教師資格を取得
国内最大手の日本語学校で、初級~上級レベルの留学生クラスを担当し、約1500名の留学生の進学をサポートしてきた。また、防災館での「やさしい日本語ワークショップ」を担当し、防災・減災に「やさしい日本語」が必要であることを伝えてきた。
エルロンで、「やさしい日本語」ワークショップ専門講師として、官公庁、地方自治体、防災館でのワークショップを担当「やさしい日本語」の普及に務める。
また、日本語教師向けにワークショップ養成講座を開講し、外国人が日本語を使ってコミュニケーションができる授業として、アクティブラーニング型の日本語研修を実施している。
教えない日本語授業マスター研修
基礎編
<N5~N4レベルの学習者向け>
【14期生】
木曜日・夜間コース 2025年7月17日 19:30 開講
日曜日・日中コース 2025年7月20日 9:00 開講
【15期生】
木曜日・夜間コース 2025年11月27日 19:30 開講
日曜日・日中コース 2025年11月30日 9:00 開講
対 象 |
費 用 |
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一般 受講費 |
220,000円(税抜) |
エルロン・オンラインサロン会員 受講費 |
200,000円(税抜) |
内容
表示したいテキスト
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内容
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対 象 |
特別価格 |
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一般 受講費 |
250,000円(税抜) |
エルロン・オンラインサロン会員 受講費 |
230,000円(税抜) |
内容
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内容
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「教えない日本語授業」では、日本語を学習する外国人が日本語を運用できるようにするために、効果あるファシリテーション力を習得頂きます。
ですが、「やさしい日本語」研修を提供する対象は、外国人ではなく「日本人」です。
日本人向けに研修を行う場合、日本語の授業とは異なる手法や注意点があります。
日本人向けのファシリテーターとして「必ずやらなければいけないこと」「やってはいけないこと」を当講座で習得頂きます。
やさしい日本語ワークショップファシリテーター養成講座 → 詳細